今回は、「ロケット本体の構造分類・種類の解説」前回の続きです!
※この記事は専門性が高くなってきたので、かなりの資料を引用しています。
参照させていただき、ありがとうございます。
ロケットの基本外観構造(おさらい)
H3-24Lの構造を例に解説します!

ロケットは、基本構造として5つに分けられます。
- エンジン第1段
- 固体ロケットブースタ
- エンジン第2段
- フェアリング
- PAF(Payload Attach Fitting)
順番に解説します!エンジン第2段まできましたので、次はフェアリングです。
〈フェアリング〉
フェアリングは人工衛星を守るカバーのようなものです。
1番大事な「衛星や輸送品」をこの中に入れます。
ロケットといえど、トラックとか船と同じように物を運ぶ乗り物です。
フェアリングには、将来的に人も入るかもしれません。
外装は、打ち上げ時の大きな音や振動、大気中を飛行する際に生じる摩擦熱を軽減してくれます。

そして、ここは燃料と分離する部分でもあり、実際に衛星軌道上に到達するのは、フェアリングとその中身だけとなります。
第一宇宙速度である8km/sくらいまで加速するので、先端のフェアリングはかなりの強度が求められます。
ただ!
先ほども書いたように、フェアリングは軌道上までで分離させないといけません。
素人のごとーでも難しそうなのがわかります。。
〈PAF(Payload Attach Fitting)〉
PAFはフェアリングを分離するためのものです。
フェアリングを分離させる問題の場所がPAFです。

PAFの構造は、一般的に締結された数百本のネジ・ボルトを爆発によって壊し、分離させた後放出バネによってパカっと開くようになっています。
下のyoutubeは、2019年12月17日、兵庫県の川崎重工業株式会社播磨工場でフェアリング分離放てき試験の様子です。
分離放てき試験は、実際のフライトと同様に分離機構を作動させて、フェアリングが設計どおりに分離し機体から離脱(放てき)されることを検証するための試験です。
そして、約4年に渡ったH3フェアリング開発の最後を飾る試験でもあります。
これが失敗したら、4年の開発の流れを最後の最後で送られてしまうっっ!というプレッシャーもありそうです。
ロケットの構造解説シリーズはいったん区切ります!
part3に分けて、解説してきた構造もひとまず終了です。
お疲れ様でした。自分(笑)
今思えば、大学卒・院卒とかでJAXA・三菱重工・IHI・川崎重工あたりに入る人って、この知識知っているんですかね?
大学の研究内容って案外社会で使わないので、(もちろん論理的思考や数式などは使いますが)構造って知らない人も多いんじゃないかと思います。
もしそこら辺知ってたら、コメントください!
ごとーは、ここで独学して宇宙産業に首突っ込もうと考えてますんで(笑)
Have a great life!
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